スーパー耐久シリーズ第3戦 SUPER TEC ST4クラス 予選4位 / 決勝3位
■開催概要およびレース結果
開催日 | 2008年6月14日(土)予選 15日(日)決勝 |
開催地 | 静岡県駿東郡小山町「富士スピードウェイ」(一周4.563km) |
レース距離 | 4時間 |
ドライバー | Aドライバー Takamori.com / Bドライバー 安達元気 |
車両名 | CARACOAT.SnowPeak.ERG.ED.DC5 |
レース結果 | ST4クラス 予選4位 / 決勝3位 |
参加台数 | 38台(決勝レース出走 38台、完走 29台) ST4参加台数:13台 |
観客動員 | 6月14日(土)5,600名 / 27日(日) 15,000名 |
リザルト | 予選結果(PDFファイル) 決勝結果(PDFファイル)![]() ![]() |
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■タイムスケジュール
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■レースリポート
6月14日(土) 公式予選
これまで、開幕戦:鈴鹿(予選3位/決勝3位)、第2戦:仙台ハイランド(予選3位/決勝3位)と連続して、予選3番手を定位置?として来ましたが、スーパー耐久シリーズ弟3戦が行われる富士スピードウェイでは、この予選順位を獲得するのは、正直、厳しいかもしれないです。
実は、木曜、金曜と練習走行を重ねてきましたが、73号車は、他のチームと比べると明らかにタイムが出ていません。
車のセットアップが上手く進まず、各コーナーでアンダーステアがかなり強く、全く車が曲がらない状態。。。にも関わらず、Aコーナーでは、どうにもならないほどオーバーステア。。。ちょっと気を抜くといきなりスピンしてしまうのです。
この相反する特性を妥協できるマシンセットを見つけなければ、勝機はありません。
マシンのセットアップで 安達選手(右) とTakamori.com選手 で作戦会議中?です。
コースとマシン特性の関係で、かろうじて、シビックFD2勢よりは、コンスタントに速いLAPで周回できます。しかし、他のインテグラDC5勢と比べると明らかにタイムが伸び悩んでいて、正直、自分の中では、今回のレースは、表彰台獲得がかなり難しいのでは?と思わざる負えません。
少なくとも決勝レースは、ガマンの続く苦しい展開になりそうです。予選では、富士の第三セクターをスムーズに走り抜けることが重要になってくるので、他のインテグラ勢よりも1つでも予選順位を上げておきたいところです。
■Aドライバー予選
車のセッティングをいつものセットとは思い切って変更して予選勝負してみます。スリップストリームを使ってタイムを稼ぎたい所ですが、ライバル達は簡単に車の背後を貸してはくれません。自分のマシンは、サスセットを大きく変えてからタイムアタックを行っていないため、各コーナーのペースが全くイメージできません。はたして、Aコーナーのオーバーステアは消えたのだろうか???
そこで、ストレートで他車にスリップを使わせるフリをして、ライバル車のペースを盗む作戦にしました。
まずは、ピットロードを出て、1周目のアウトラップです。
適度なペースでAコーナーに進入して。車の挙動を確認します。想像したより車の挙動は安定しています。ぜきれば各コーナーで安定したペースラップを作れるマシンを探します。300Rでモデューロシビックを見つけたので、躊躇なく抜き、ネッツコーナーでは無防備なフリをしてペース落して後に貼り付かせます。そのまま、メインストレートを全開で走ると、予想通りスリップストリーム狙いで、後ろを追いかけてきます。こちらから意図的にスリップを使わせますが。1コーナーでは抜かさせません。
1コーナーを抜けるとアクセルを抜き気味にして、後のモデューロシビックに気付かれないように、徐々にペースを落していきます。Aコーナーの進入可能な速度がわからないので、ミラーで後のシビックの車速を確認しながら、4速8500rpmでAコーナーに進入します。そのまま、100Rをいつもより若干アクセル抜き気味にして、気付かれない程度に減速しながら通過します。
ここで、モデューロシビックがスリップを使って、僕を抜いていってくれる事を期待していたのですが、相手もベテラン選手で、簡単に抜いて行ってくれません。抜いてくれれば、ここからスリップ使って、次の周にベストラップ刻む予定でした。
残念。。。抜いていってくれないので、そのまま1周を走りきります。しかし、三味線弾いてるがバレてるらしく、遅いことに気が付いたモデューロシビックは計測ラインを過ぎたら、減速して、誰かのスリップを狙う作戦に切り替えたみたいです。
こちらは、そのままのペースでストレート通過して、絶対、バックストレートに AGYインテグラ か J−WAVEインテグラがペースダウンしているはずだと思っていたので、全開ペースでLAPします。
計測3周目、いました。AGYインテグラがバックストレートで獲物をまってます。獲物になった振りして、AGYインテグラを後に引き連れ、全開で第三セクターを走りきり、メインストレートを駆け抜けます。予想通り、スリップを使って1コーナーでAGYインテグラが抜いていきました。こちらの作戦どおりです。
こちらもAGYインテグラの後に続いて、先導走行してもらいます。同じペースでBコーナー進入までついていけました。ラッキー!! 運転のコピーするのは簡単なので真似ッ子走行でラップタイムを向上させます。しかし、ちょっとBコーナー進入でミスちゃいました。
距離はちょっと離れたけど、AGYインテグラの走りを引き続きコピーしながらLAPします。そのまま計測ラインを超えて、無事に作戦通りベストラップ更新。ここでクルージングモードに切り替えピットへと戻ります。
予選になって、スリップを使わずに昨日の練習走行のベストラップと比べて1秒アップです。もちろん今週の富士で走行したなかでは自己ベストラップです。欲を言えば、スリップ使って1分58秒台にいれたかったのですが、今回はコーナーに自信がなかったので、ボクにできるベストな方法で予選勝負しました。結果は1分59秒8でAドライバー7番手のタイムです。
■Bドライバー予選
後はBドライバーの安達選手に任せます。安達選手はスリップを使わせてもらえなかったみたいです。結果、1分59秒6、Bドライバー6番手のタイムでした。合算タイムでは、ライバル達のミスにも助けられ、ST4クラス 4位という予選ポジションを獲得できました。
木曜、金曜日からの状況を考えると最高の結果だったと思います。
決勝レースも手堅い走りで完走を狙います。
6月15日(日) 決勝レース
決勝スタート前は、ピットウォークの時間です。東京から比較的近いため、子供達も多かったです。
一緒に写真を撮ったり、サインをしたり、決勝レース前にのんびーり、リラックスタイムです。
ピットウォークの時間中にチームの記念撮影も済ませます。
今回は、TEAM A-ONEは、73号車(ST4クラス 3位)と 71号車(ST4クラス 6位)の2台体制になります。
今回のレースも仙台に引き続き、Takamori.com選手がスタートドライバーを務めます。
スタート1分前からエンジンを掛け、精神を集中します。前車がダミーグリッドから離れるのを確認し、73号車もいよいよスタートです。ドライバーズミーティングでの指示どおり、10.5番ポストまで1列走行で編隊を組みます。その間、油温、水温、ブレーキ、タイヤなどのマシン状態をチェックします。
10.5番ポストでは、『GRID』ボードが提示され、ここから2列編隊で体制を構築するはずです・・・が、、、、、、
あれ???
数台前を走るRX−7がちょっと遅い。。。前の隊列からどんどん遅れていく・・・・・何かトラブル?
と思った瞬間、間髪入れずにRX−7がいきなり加速! すごい勢いで走り去っていきます。。。
なんだ???
と思う間もなく、隊列からST4クラスの一部が遅れます。NetzコーナーまでST4クラス全車、いきなりレースラップ並みの全開走行で前のRX−7を追いかけます。最終コーナーで何とか追いつきました、あわてて隊列を作って、一息入れるヒマもなく、メインストレートのスタートランプがグリーンになるのを待ちます。
ST4クラス周辺のスタートは皆、平凡な感じでした。
1コーナーまで、各自のポジション取りは、冷静な判断をしているドライバーが多かったです。ミラーで後を見てるとブラック?/ブルー?周りでイヤな?予感がしたので、モライ事故を避けるためにイン側にポジションを修正します。
これで、1コーナー立ち上がりで、外側のFUNKEY’sインテグラがAコーナーでイン側のポジションに変わるので、Aコーナーで差されるかな?と思ったのですが、何事もなく淡々とオープニングラップは終わりました。
3周目には、モデューロシビックが追いついてきて、100R手前で抜かれちゃいました!!
ちょっと安全のためAコーナー抑えて走ってたのですがペース抑えすぎたみたいです。反省。反省。すぐに追いついていこうと頑張ったのですが、トラブル中?のRX−7にじゃまされ、シビック逃がしちゃいました。RX-7、コーナーで故障かな? と思ったら、ストレートでいきなりカッ飛んで行くんだよね・・・・ なんだろ?? コーナーで燃料来ないのかな?
その後、ボクの走りが安定しないため、すぐ後を走行していたFUNKY’Sインテグラにメインストレートで抜かれたフリして、引っ張ってもらいます。満タンの挙動がイマイチだったので、運転をコピーさせてもらい非常に助かりました。ラップも2分0秒台と良いペースで走れているので、しばらく先導走行を続けてもらって後続を引き離すことにします。
僕自身、まだまだ未熟なので、自分でペースを作ることができません。仕方なく、ライバル達を利用して、強引に自分のペースを構築していきます。FUNKY’Sインテグラのペースに合わせて20周くらい先導走行を続けてもらったでしょうか?正直、この先導走行は、すごく助かりました。
だんだん、自分のペースも把握できてきたので、そろそろ、FUNKY’Sインテグラを抜いちゃいますかぁ!!
スリップストリームを使ってストレートで抜いちゃおうかな?と思ったのですが、逆にスキをみせると抜き返されそうなので、ちょっと頭を使って作戦を練ります。ストレートでアクセル抜いてあえて抜かないでおいて、1コーナーでプレッシャーをかけ、相手のタイヤを沢山使わせます。もちろん、1コーナーで抜く演技だけなので、こちらのタイヤは温存モードです。
数周、プレッシャーを掛けて、自分に有利な状況を作り出してから、勝負でしょ!
FUNKY’Sインテグラのタイヤがキツクなったのを確認して、今度はハードに揺さぶりを掛けてみます。
狙いは、1コーナーにオーバースピードで進入させ、タイヤロックでフラットスポットを作らせることです。
ずーっと手を抜いて走っていた第三セクターを本気で走ります。FUNKY’Sインテグラの後にピタリと付け、スリップストリームを使います。ホントはスタートライン付近で余裕で抜けたのですが、アクセル抜いて、わざと抜かないようにポジションをキープします。タイミングを計って、1コーナー進入でインを差すフリをします。
FUNKY’Sインテグラのタイヤから白煙が吹いたので、狙いとおり、タイヤロック!!と次の作戦の準備に入りま・・・・す・・・・が・・・・・・・・・・・あれ? あれあれ??? だめだよ。タイヤロックさせすぎだって!!全然車速落ちてないよ。ここで、シフトダウンしたら、エンジンブローだぜ!!
もちろん、そのまま、このバトルは諦めて1コーナーをエスケープゾーンに真っ直ぐ飛び出すんでしょう?
ウソ!!! マジ? 前のドライバー、シフトダウンした! ありえねーーーーーーー!!
ヤバイ!!それ、やばいって!!
ドカン!! ウワーーーッ、エンジンブローだ!
目の前、真っ白で視界ゼロ!、煙で何にも見えない!!
けど、FUNKY’Sインテグラは2mくらい手前にいるはず・・・
オレ、どっちに逃げれば良いの? アウト??? イン???
自分の直感、信じろーーーーーーーーーー、たぶん、インだ!!イン側に逃げろ!!と、カンピューターが働いたので、視界ゼロのなか、思い切って、1コーナー内側(イン側)にマシンを突っ込みます。目の前に入るかもしれないので、首に力を入れて、もしもの場合に備えます。
1コーナー抜けたら、視界が開けました!! セーーーーーフ。 無事にコース復帰!!
助かったーーーーー。Aコーナー進入まで、めちゃくちゃ心臓がドキドキしてます。落ち着け自分!!と言い聞かせ、Aコーナーに進入。そのままの勢いで100Rを通過するとK’zインテグラが見えてきました。
次はK’zインテグラを抜かなきゃ!!と、しばらく、淡々とラップを刻みます。スローダウンしたK’zインテグラを抜き、ホットしてると、『残り8LAPでドライバーチェンジやで!』と無線連絡が来ました。しかし、後からすごい勢いでJ’sシビックが近づいて来てるのがミラーに写ってるんだけど・・・・
ヤバイって、オレの実力じゃ(今のタイヤ状態じゃ)、J’sシビック、8LAPも抑えられないって。マジ、どうしよう?と思ったら、SCボードが出され、セーフティーカーランになっちゃいました。
このタイミングを利用して、安達選手にバトンタッチ!!します。
ちょっと、疲れたので、Takamori.com選手、相当弱ってます・・・
このあとは、いつも通り、安達選手の切れ味スルドイドライビングで、4番手から3番手にジャンプアップ!!
見事、3戦連続、表彰台獲得のST4クラス第3位でフィニッシュとなりました。
ST4クラスの3戦連続、3位で、73号車は表彰台の常連です。
調子に乗って、シャンパンファイト!!
シャンパンファイトの後は、おなじみのシャンパン落し・・・・・・
今回、下でキャッチに失敗した模様・・・・
あれれ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
次回、十勝24時間では、ドライバー編成が4名となるため、新しいドライバーがチームに加わります。
皆様、応援よろしくお願いします。